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Kérastase
(ケラスターゼ)
俺の名前は、西 資源。読み方は『にし しげん』じゃなく『さい しげん』だ。
お袋と親父がノリで決めた名前のせいでリサイクル業界から内定を大量にもらってしまい、押しの強さがハンパじゃなかったパイレーツにこうしてお世話になってるって感じだ。袋田とは同期の関係だが、仲は悪いって訳じゃないがそこまでって感じだ。
おっと、客が来た。
『いらっしゃいませぇぇえぇぇ!』
『いらっっっっしゃいまっせぇぇええぇ!』
『いらっしゃっっっっしゃいませえええせ!』
ちっ、うるせえなぁ。
早速、他のヤツが反応して挨拶だ。
もともと体育会系じゃなかったから、ここのやり方には微妙についてけない部分がある。が、俺は俺のやり方を貫き通すぜ。
『パイレーツへようこそ。』
『おう、なんかお前元気ねぇなぁ。』
『え、あ、申し訳ありませぇええぇん!パイレーツへようこそぉぉぉおぉぉぉおお!』
くそ、こんな店だから客がガチの体育会系ばっかりだぜ。
『やればできんじゃねぇか。今日はちょっとシャンプーを買いにきたんだけどな、なんか適当に見繕ってくれ。』
『かしこまりました。』
『あぁあぁん!?』
『かしこまりましたあああぁぁぁああぁぁあ!!!!』
くそ、マジで面倒くさい客に当たっちまったぜ。
見繕うって刺身盛り合わせじゃねぇんだよ、なんだよシャンプー見繕うって。
しょうがねぇ、さっさと買わせて追い出しとくか。
とっておきのアイテムでいきなり勝負だ。
『こちら、Kérastase(ケラスターゼ)でございます。』
『怪羅須多亜是?あの九州最強の暴走集団か?』
くそ、低能過ぎて話が出来ないぜ!
リサイクルショップに暴走族があるわけねぇだろ。
『いえいえ、トップサロンあ、いや、すごく人気の美容室が使っているシャンプーやリンスを出しているブランドになります。』
『ほぅ』
『パリのロレアル研究所で開発されたケラスターゼは、最高の素材を最先端の研究で仕上げていますので効能ももちろんなのですが、この香りが特に素晴らしいです。これに病み付きなってしまう方が多いですね。香りを嗅いでみますか?』
『お、いいのか?』
『もちろんです。』
ふっ、こういうやつにはとにかく知識で押しまくる事だ。
一度場を支配してしまえばあとはこっちのものだ。
『どうぞ。』
『おぉおぉ、こいつは良い香りだな。このボトルとかも曲線と直線が組み合わせも良い感じだな』
『ボトルのデザインに目をつけられるとはさすがです。』
こういうやつはお世辞に弱いってのがセオリーだ。
ちょっと褒めてあげればすぐに調子に乗る。
『俺は、こう見えても建築が好きでな。色々な建築を見て回っていたんだ。だいたいこういう商品のアイテムの形は建築と似ているんだよな。』
ほら、すぐに乗ってきやがった。この後、オランダの何々とかフランスのなんとかビルに似てるとか言うんだろ。
『うーむ。このデザインは東京タワーに酷似しているな。』
どんだけ節穴なんだよ。スカスカの東京タワーに似てたらシャンプーが漏れちまうじゃねえか。深く考えると逆に読めなくなっちまうぜ。
『なるほど、ちなみにこちらもおすすめです。』
『これはなんだ??』
『洗い流さないトリートメントでございます。』
『流さなくていいのか?』
『はい、洗髪が終わった後や朝出かける時などに使われる方が多いですね。髪の毛が落ち着くのでワックスがわりにもお使いになる方もいらっしゃいます。』
そろそろ食いつく頃だろう。こいつは次に絶対に『試していいか?』と聞く。
『こっちも試していいか?』
くっくっく、笑いが止まらないぜ。
入店時の時は、嫌な客に当たったと思ったが場を支配しちまえばこんなに楽な客も珍しい。
俺は、ほくそ笑んでいるのがばれないように表情を引き締めてからまた客に顔を向けた。
『どうぞ』
『おぉぉお、こいつはすげえな。うーん、良い香りだ。本当に流さなくてもいいのか?』
『もちろんです。トリートメント効果が続きますので髪にとても良いんですよ。』
『なるほどなぁ。』
よし、あと一押しでこいつはお買い上げだ。
『実は、ちゃんと袋もついていますので。』
『おっ、そうか。へぇ、さすがおフランスだな。白い袋だ。』
白い袋って他に感想ないのかよ。
まぁ、いい。
『おう、じゃあ決めたぞ。』
『ありがとうございます!』
笑いが止まらないぜ。一丁上がりだ。
『よし、やっぱめんどくせえからKUSEIDOの”SHIBAKI”を3つくれ』
『喜んでぇえぇええぇぇええええええぇえええ!』
母さん、サラリーマンはつらいです。
- shopper data
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- 縦:240mm
- 横:180mm
- 襠:100mm
- 持ち手長さ:280mm
- 持ち手タイプ:ナイロン
- 素材:紙
- カテゴリー:美のエヴァンジェリストへ




























































