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dazzlin
(ダズリン)
『どーしても買い取って欲しいんじゃ。』
『いやぁ、そうですね。』
今日は朝から粘っているお客さんの対応で困っているんだ。
もう19時。開店してすぐに来られたのでさすがに10時間粘られるとさすがにばててくるぜ。朝からずっとこの押し問答が続いているんだ。
そう思った時、ふと思い出した事があった。そうだ、あの人なら!
『すみません、私では決裁権の問題でできませんのでちょっと待ってて下さい。』
俺はそう言ってから、買い取りルームを出て倉庫の方へ行った。
そう、今日は伝説の買い取り屋と言われている魂暮井(コンボイ)さんが来てるんだ。
『お疲れさまぁあぁぁっす!魂暮井さんいらっしゃいますかぁあぁ!!!』
静かな倉庫に俺の声が響き渡る。
『お疲れー。』
意外なほど気が抜けた声で魂暮井さんが暗闇から姿を現した。
『どうしたんだ?袋田?』
『いやぁ、すごいお客さんが来てちょっと買い取れないようなものを買い取って欲しいっ て来てるんですよ。』
『普通じゃないか。』
『いや、もう10時間もやってるんですけどなかなか理解してもらえなくて。』
『それで?』
『是非、伝説と言われている魂暮井さんに対処して欲しくて。すいません!』
『しょうがねぇな。俺も倉庫が飽きてたからちょうどいいか。』
『マジっすか!お願いします。』
『とりあえず、そのメガトロンがいるところまで案内しろ。』
『は?えっと、メガトロンといいますと?』
『ディセプティコンのリーダーじゃろ!もうそんなことも忘れたのか!』
『も、申し訳ありません!メ、メガトロンまで案内させて頂きます!』
な、なんかよくわかんないけど、すげぇやる気だ。
魂暮井さんならいける!
『お待たせ致しました。私、袋田の上司で魂暮井と申します。』
『待ったよぉ。袋田さんじゃ話にならなくて困ってたんじゃ。』
『ははは、それは申し訳ありません。私が担当させて頂きますのでよろしくお願い致します。』
さっきまでとはうって変わってすごい紳士だ。
『で、どういうものを売って頂けるんでしょうか?』
『このファミコンテレビとベータデッキとVHSデッキ、それにリ○ちゃん人形もつけてやるよ。いい品だろ。ちょっと古いけどまだまだ使えるよ。1,000円でいいよ。』
『こ、これは。』
やべぇ、さすがの魂暮井さんも詰まってしまった。全てが死んだ技術且つリ○ちゃん人形って言う荒唐無稽なセット売り。一つ買い取ったら 全てを買い取らなきゃいけない。くそ、難易度高いぜ。
『えっと、ですねぇ・・・。こんな素晴らしいお品を良いんでしょうか?』
『え?どうしてそう思うんだい。』
『いえ、こちらも商売ですのでこういうことを言うのはアレなんですが・・・。』
『なんだい?早く言いなよ。』
『このファミコンテレビの下にベータデッキ、VHSデッキをくっつけると奇蹟の3メディ ア対応テレビ。しかもこのリ○ちゃん人形の上半身をトップに、足部分をVHSデッキにつ けてトランスフォームすると宇宙最強のオートボット”オプティマス・リ○”の誕生ですよ!』
すげぇ!けどよくわかんね!
『おーとぼっと、おぷてぃますかり??すごいのかい、それは?』
『スゴいなんてもんじゃないですよ、もしもディセプティコンが攻めてきて私が米国国防省長官なら1兆は出しますね。』
『1っちょう!?それは1兆円かね?』
『いえいえ、ドルですよ。』
『ひぇ~、そんなに行くかね。』
『えぇ、なのでそれを1,000円で買い取るなんて心が痛んでしまって。』
『ちなみにディセプティコンってのはいつ来るのかい?』
『うーん、難しい質問ですね。もし来るときがわかっていたら私が買い取って家に持ち 帰っちゃいますよ(笑)。』
『ははは、そりゃそうだ(笑)。』
『まぁ、下手に投資話に乗って資産を減らすよりも全然夢がありますよね。』
『うんうん。』 『どうしましょうか?もう結論は出ていると思いますが。』
『あぁ、魂暮井くんの言う通り家で大切に保存しておくよ。』
『せっかくですので、こちらのdazzlinの袋で保管しませんか?』
『ほう、それはまたオツですな。』
『今、若い女性に人気爆発のブランドなんですが”常にキラキラ、華やかに輝き続ける”と いう意味が込められているんですよ。』
『ははは、それは夢がある。では、買っておこうかな。入れといてくれ。』
『有り難うございますぅぅううぅううう!!!!!』
『今日は、あんたに会えて良かったよ魂暮井くん。また!』
『ありがとうございましたぁぁぁあぁあぁあああ!!!!!!!!!』
俺たちは深々と頭を下げてお客様を見送った。
売りに来たお客様にお買い上げ頂く。並大抵の技術じゃない、まだまだ学ぶ事は多い。
『魂暮井さん、今日は有り難うございました。なんかよくわかんないっすけど、すげぇ勉 強になりました!』
『あぁ、それにしてもホントやべぇ代物だったな。』
『一つ質問いいっすか?』
『あん?なんだ?』
『1兆ドルで買うとか言ってたじゃないっすか。アレってホントっすか。』
『あぁ、ドルだけどジンバブエドルな。1兆ジンバブエドルで大体270円くらいだ。 まぁ、もう流通してない紙くずだけどな。』
『え?』
『だから、仮に買い取らなきゃいけなくても紙袋の売上げでちゃんと利益だせんだよ。 まぁ、あんなゴミは買い取ったら網走行きだけどな(笑)。』
『ま、まじっすか。』
『そもそも、あんなオートボットじゃ戦えねぇよ。俺が査定のイスに座った瞬間に利益が 出るようになってたんだよ。いいか、本当のディセプティコンは人間の欲にある。オール スパークを見失うなよ。』
す、すげえ。最後がめちゃくちゃ意味不明だけど魂暮井さんがいれば安泰だぜ!
- shopper data
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- 縦:270mm
- 横:230mm
- 襠:100mm
- 持ち手長さ:360mm
- 持ち手タイプ:布
- 素材:紙
- カテゴリー:オートボット




























































